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悲しい結末 [客猫]

さて、じむしぉでは、新入りの「てん」を保護できて、一件落着と思っていたのですが。

翌日、ふと見ると、「てん」がじむしぉでご飯を食べているではありませんか!

?????

じむ員が 「おまえ、なんでここにいるの?」 と声をかけると

そのコは あたふたと 出て行ってしまいました。

目が合ったとたんに すぐに逃げ出すパターンです。

「てん」は間違いなく保護して 今 病院にいるはずなのに…

訳がわからず混乱してしまいましたが…

そうなんです。

 近くで写真は撮れなかった

一匹の「てん」だと思っていた猫は、実はそっくりな二匹の猫だったのです。

これで、やたらとよく食べていた理由もわかりました。

時によって 逃げ出すパターンの行動の訳もわかりました。

来始めた時期も同じ、体の模様も、体格も、一匹だと思いこむほど そっくり。

確かめることはもうできないのですが、二匹は 姉妹の猫だったように思います。

…もう 確かめることができない、というのは…

「てん」の姉妹 と思われるそのコを、捕まえることは とうとうできなくて、

去年の11月、亡くなってしまったのです。

最後まで、全然 心を許さず、人にも他の猫に対しても、警戒心を少しもゆるめることなく…。

 
他のコがいると入って来ないので、お皿を外に出してあげることもありました

 

遺体を発見する1週間前まで、そのコは毎日じむしぉに来て、ご飯を食べていました。

とりあえず、毎日必ず来てくれるので、刺激せずにご飯を与えていれば、

そのうちいつか、絶対に受け入れてくれるときが来る、と、じむ員は楽観的に考えていました。

でも…。

去年の11月初旬のある日、そのコはじむしぉに現れませんでした。

1月に来始めてから、初めてのことです。

次の日も、その次の日も、そのコは来ませんでした。

毎日必ずじむしぉでご飯を食べていたあのコが 現れないなんて、普通のことではありません。

考えたくはないけれど、何かが起こったのかもしれない…

通勤の途中などに、似ている猫はいないかと、きょろきょろする日が続きました。

来なくなってちょうど一週間目のことです。 

お使いに行く途中、なぜか普段は通らない道を選んだじむ員は、

家と家の間をのぞき込みながら、探すともなく歩いていました。

すると、とあるアパートの敷地の奥、道からはあまり見通しが利かない場所に、

見覚えのある模様の毛並みの一部が、じむ員の目に入りました…

 

そのコは、そこで、既に死んでいました。

かわいそうに、冷たいコンクリートの上で、目を見開いたまま…

死後 数日は経っているようでした。

 

じむしぉに戻って、じむ員の見たことを しょちおに話すと、

しょちぉは自分から、「遺体をそのままにしてはおけない」と言ってくれました。

お世話になっている獣医さんから、動物供養をしてくれるお寺を紹介してもらい、

合同葬ですが、供養してもらいました。

じむしぉから遺体を送り出すときに、生前は決して触らせてくれなかったそのこの体を撫でました。

生きている間に撫でてあげたかった。

 

今、じむ員のそばで、満足そうにまどろむ「てん」を見ていると、

死んでしまったあのコとの、あまりにも大きな境遇の違いに 胸が詰まります。

あのコも「てん」も、人間が怖くて怖くてしょうがないのは同じだったろうに、

あの日、勇気を出して飛び込んで来てくれた「てん」は、

少なくとも生きてここにいます。

…いえ、勇気を出せなかったあのコのせいではない、

楽観視して、悠長に構えていたことが悔やまれてなりません。

もっとどうにかしてあげることはできなかったのかと…思い出すたび、今も辛いです。

こうやって 自分の周りのノラネコに関わっているだけでも、

辛い思いをすることは避けられません。

今年の2月にも、道ばたでぐったりしていた♂の成猫を保護しましたが、既に手遅れで、

治療の甲斐もなく、保護してたった4日で亡くなってしまいました。

縁の薄かったコでも、やはり目の前で死なせてしまうのはとても辛いものです。

こんなに辛い思いをするくらいなら、見ないふりをすればよかったと思ってしまいます。

でも、そうじゃないんじゃないか、という思いも消せません。

彼らにとっては死ぬほど嫌いな人間の手でも、やってあげられることはやってあげたい。

たとえそれが、死んだ後に亡骸を道ばたに晒さないというだけのことでも…。

 

辛い話をしてごめんなさい。

悲しい話の後を、じむ犬の笑顔 と らん に任せようと思います…

 


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